Botanist TOMITARO MAKINO
まきのまきのレター
牧野富太郎1862年-1957年(満94歳)
日本の植物分類学の父とされる牧野富太郎は、1862(文久2)年4月24日に高知県高岡郡佐川町に生まれる。小学校を卒業していない身で実践的・独学で植物を学び、多数の新種を発見し命名も行った近代植物分類学の権威である。94年の生涯で多くの植物図を書き残し、約40万点の標本を収集。以後、精力的に研究発表を重ね、『日本植物志図篇』(1888)出版や『大日本植物志』(1900)などの刊行にたずさわり、1889(明治22)年には日本ではじめて新種のヤマトグサの学名を共著で発表。1940(昭和15)年に刊行された『牧野日本植物図鑑』は、現在まで改訂を重ね、植物図鑑として広く親しまれている。
2023年4月3日(月)よりNHK朝の連続テレビ小説にて高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルとした『らんまん』が放送を開始します。生涯植物を愛し突き進んだ主人公・槙野万太郎(神木隆之介)と生涯夫を支え続けた妻・寿恵子(浜辺美波)の素敵な生涯が描かれます。
まきのまきのレターとプロジェクト主旨
Project
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アート絵本「まきのまきのレター」 通常版:2,750円(税込み)
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牧野富太郎博士と植物を愛する喜びを伝えるアート絵本「まきのまきのレター」。全編が美しい植物のイラストレーションで彩られ、牧野富太郎博士の魅力的な人柄と笑顔、その人生の印象的なエピソードが織り込まれている。 植物のイラストを手掛けたのは佐々木香菜子氏。牧野富太郎博士による植物図の様に細密に描かれる一方、大胆に抽象化もされて美しい世界観を構築している。絵に添えられた簡潔な文章は、牧野富太郎博士の生涯と人となりを端的に捉える。
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プロジェクトの主旨
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伝統と格式を纏い、千年先の未来を考える 伝統を受け継ぎ、日々試行錯誤をし、発展を遂げ、いまに守り伝え続けて来た人たちが存在する。その土地特有の文化に敬意を表し、現代に生きる我々が目の前の課題に取り組み、そして未来に何を伝え、何を遺すのかを考える。
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植物の世界で世界的な功績を遺した牧野富太郎の“生き方”を伝え、読んだ方々が失敗を恐れずに好きな事に挑戦して欲しいという願い。
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1000年以上今なお続く、仁淀川を中心とした土佐和紙の文化に改めて目を向ける事。土佐和紙関連の生産者が激減する中、それでも上流の人が和紙生産の為、水を綺麗に使い、下流の人がその事に感謝する文化が脈々と続いている事を知って欲しい。
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発行者からのメッセージ
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高知の方々と組んで想像以上の出来となる絵本になりました。牧野富太郎という人の魅力を知るというよりも体で感じるような絵本になったと思います。気がめいるような今の世の中にあって、目標に向かって困難を乗り越えていく人間本来の強さも伝わればと思います。新たな時代を迎える現代にこそ伝えたい人間像と考えます。その想いを込めて「まきのまきのレター」をお届けします。
プロジェクトムービー
Movie
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制作関係者インタビュー動画
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まきのまきのレター公開動画
まきのまきのレターの絵本タイプ
Picture book
通常版の絵本だけでなく、アート作品として土佐和紙 特装版3タイプを制作 通常版(FSC)、 手漉き和紙+機械漉き和紙のハイブリットタイプ版 手漉き和紙版、典具貼紙版
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通常版
- 仕上げ
- 上製本 紙はFSCの紙を使用
- 販売価格
- 2,750円(税込み)
- サイズ
- 横217mm×縦276mm
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特装版 (限定94部)
- 仕上げ
- 上製本 (表紙は手漉き和紙+中身は機械漉き和紙)
- 販売価格
- 110,000円(税込み)
- サイズ
- 横217mm×縦276mm
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超特装版 (限定1部)
- 仕上げ
- 和紙の形状のまま木箱へ (1部:手漉き和紙・木箱)
- 販売価格
- 5,500,000円(税込み)
- サイズ
- 横520mm×縦500mm
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超超特装版 (限定1部)
- 仕上げ
- 和紙の形状のまま木箱へ (1部:典具貼紙・木箱)
- 販売価格
- 非売品
- サイズ
- 横520mm×縦500mm
プロジェクトメンバー
Project Member
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イラスト担当佐々木 香菜子
ファッションを主軸に、広告、商品パッケージ、企業とのコラボレーションなどを幅広く手掛ける。 最近は抽象画作品の制作や、作品展にも力をいれている。
広告:ISETAN/MTSUYA GINZA/SOGO&SEIBU/HANKYU/PARCO/SHISEIDO/LOREAL PARIS /KOSE/KANEBO/THREE/EDWIN/WORLDetc 雑誌:VOGUE/Harper’sBAZAAR/ELLE marriage/WWD/SPUR/25ans/CASA BRUTUSetc ファッション:SISE/TOCCA/UN3D/HANAE MORI/SAZABYetc
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文・絵本構成担当山中 タイキ
J-WAVEでのラジオパソナリティーのほか、MCやナレーターとして活動中。 アート関連の仕事も行いながら、絵本専門店「yack yack books」を立ち上げ、世界中の絵本やアート本を紹介している。
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本のレイアウト・装丁担当猿山 修
1966年生まれ。 デザイン事務所「ギュメレイアウトスタジオ」主宰。グラフィック、プロダクト、及び空間デザインを広く手掛ける他、古陶磁の展示販売、演劇や映像及び展覧会のための作曲・演奏活動も行う。
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特装版和紙担当浜田兄弟和紙製作所
(写真上:浜田 洋直、写真下:浜田 治) 平安時代から始まった、浜田家の和紙の歴史。現在、その名のとおり兄弟で土佐和紙の伝統を守り、新しい和紙の可能性を探る。兄の洋直氏は世界一薄い土佐典具帖紙を、弟の治氏は美しい文様が浮き出る「落水紙」を作る。紙漉きは、祖父の浜田幸雄氏に学んだ。「かげろうの羽」と呼ばれる0 .03ミリの土佐典具帖紙を漉く技術は、国の重要無形文化財に指定され、それを継承するのは浜田洋直氏のみ。土佐典具帖紙のしなやかさと強度は他に類がなく、明治の頃にはタイプライター用紙 として作られたが、現在は美術品の修復紙として世界中で使用されている。
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印刷製本担当弘文印刷株式会社代表取締役 楠 淳一
昭和25年創業の高知県を代表する老舗の印刷会社。手がけた印刷物の実績は多数。 高知の未来を「形」にする。 見渡せば広がる高知の自然。そこに息づく高知の人々。そんなあたたかい風景の真ん中に、弘文印刷は立っている。
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ナレーション担当カワバタ トモキ– onjo –
ナレーター / フォトグラファー / ミュージシャン 低音を生かしたその声で、数々の某大手企業CMや映画予告編のナレーションを担当している。Onjoというアーティストネームで、写真家、また音楽家としての顔を持つ。フィルムカメラをメインに、風景、人、光、音の一体感をテーマとした作品が多い。現在も作曲をしながら音楽活動もしている。
土佐和紙
千年以上の歴史。仁淀川の清流が生みだす「土佐和紙」 世界一薄い和紙「土佐典具帖紙(とさてんぐじょうし)」 1000年以上の伝統を誇る土佐和紙。中でも、「かげろうの羽」とも称され、世界でいちばん薄い和紙が「土佐典具帖紙(てんぐじょうし)」。文化財の修復等にも使われ、ボストン美術館所蔵の「浮世絵」や書籍の修復、システィーナ礼拝堂のミケランジェロが描いた大壁画の修復等、美術品、文化財の修復の材料としても使われている。良質の和紙を生み出す鍵となるのは、水と楮(こうぞ)だと言われている。土佐和紙の産地であるいの町や土佐市には、平成24年から4年連続で水質日本一に選ばれ「仁淀ブルー」とも称される仁淀川が流れている。また、高知は日本有数の楮の産地であり、土佐の楮は繊維が太く長く、丈夫な紙を作りやすいと言われており、仁淀川を中心とする豊かな水と、流域における質の良い原料が、土佐和紙の歴史を支えてきた。
協力
Cooperation
- 高知県立牧野植物園
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高知が生んだ「日本の植物分類学の父」牧野富太郎博士の業績を顕彰するため、博士逝去の翌年、1958(昭和33)年4月に高知市の五台山に開園。起伏を活かした約8haの園地には、博士ゆかりの野生植物など3,000種類以上が四季を彩り、自然の中で植物に出会う喜びを感じていただけます。五台山という恵まれた自然環境に調和させながら、自然生態系が築かれた四国唯一の植物園、憩いの場として親しまれています。
博士肖像Photo写真提供:高知県立牧野植物園
- 機械漉き和紙提供(スポンサー)
- ひだか和紙有限会社、関株式会社
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土佐和紙の技術を機械化し、世界一薄い和紙を製造。ルーブル美術館、大英博物館、メトロポリタン美術館といった各国の美術修復機関が、この革新的技巧に目を向けている。展示してある修復品は、酸性劣化のにより脆弱になった 文書を保護するため、超極薄の和紙で全体を覆う積層加工が施されている。ひだか和紙有限会社と浜田兄弟和紙製作所で共同研究開発した印刷適用できる機械漉き土佐和紙は「まきのまきのレター」特装版に使用されている。
- 高知大学 特別修学支援室
メディア掲載情報
Media
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高知新聞 朝刊
2020年4月13日月曜日
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高知市内 帯屋町ビジョンにて動画配信
2020年4月
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林政ニュース
2020年5月27日
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高知県立牧野植物園だより
令和2(2020)年 夏号 NO.82
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CasaBRUTUS ウェブマガジン
2020年9月17日~現在
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SHISEIDO THE TABLES
2021年3月18日~9月14日まで
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代官山蔦屋書店
2020年12月28日~2021年1月31日
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高知蔦屋書店
2020年3月28日~現在