今さら聞けない、というかそもそも知らない宿坊基礎知識 part2
2017年6月29日
どうも、坊主です。前回、宿坊に関するQ&Aを掲載したところ、追加の質問が色々と来たので、さっそく第二段をお届けします(第一弾はこちら)。
目次
- 1.食事はついてるの?やっぱり呑めないの?
- 2.何を持っていけばいいの?
- 3.なんとなく、なんか、怖いんですが
- 4.厳しそうで勇気がでません
- 5.家の宗派と違ってもいいの?
- 6.いつ白馬の王子に出会えるか占ってほしいのですが
1.食事はついてるの?やっぱり呑めないの?
A:大抵ついてますし、お酒も呑めます
断食コースでないかぎり、夜朝二食付きの場合が大半です。また、多くの宿坊がお酒を提供してるので心配無用です。ただ、神聖な場所ですので泥酔して迷惑をかけるのはやめましょう。
ちなみに、多くの神社系の宿坊では、神様に供えられた食材を使って調理をすることから、季節の野菜や魚介類が食事に振舞われることもあります。
鶴岡市が「ユネスコ食文化創造都市」に指定されたことを受けて「出羽三山精進料理プロジェクト」が発足したように、地域を挙げて精進料理を推すケースも増えてきました。
2.何を持っていけばいいの?
A:場所によりけりなので、事前に調べましょう
各宿坊によって設備が大きく異なるので、事前に確認しておきましょう。ほぼ手ぶらで大丈夫な宿坊もあれば、シャンプー、タオル、歯ブラシも持参する必要のある宿坊もあります。
基本的には、アメニティは一般のホテルや旅館には劣るものとお考え下さい。
前回も述べましたが、期待値は下げるに越したことはありません。
3.なんとなく、なんか、怖いんですが
A:大丈夫、大丈夫です
お坊さんも神主さんも、同じ人間です。おならもするし、漫画喫茶にも行きます。法話にギャグをさしこむときに、すべったらどうしよう、なんて不安になってたりもします。無闇に怒ったりしないので(大抵は)、心配ご無用です。
あ、オカルト関連の話ですか?それはなんとも言えません。死んだ筆者のバアちゃんは墓参り中に火の玉を見たことがあると言い張ってましたが、筆者は一度もそんな経験はありません。
ただ、夜のお墓巡りは中々に霊感が高まります。感度の低い筆者もなにかを感じた気がしました(気のせいかも)。
4.厳しそうで勇気がでません
A:大丈夫、大丈夫です
なにを求めるかによって選択肢が大きく変わります。
例えば永平寺の修行僧体験は、朝4時前に起きるなど結構ハードですが、全自動トイレにツインベッドなど下手なホテルより設備の整った宿坊もあります。WiFiはおろか、携帯の電波さえ届かない山奥で本物の静けさを味わえる宿坊もあります。用途によって使い分けられる選択肢の多さが魅力でもあります。
本当の厳しさを求めるあなたは、個別に連絡を下さい。死者が出たこともあるため、広く宣伝できない修行体験なんかもあります。責任取れませんのであしからず。
5.家の宗派と違ってもいいの?
A:大丈夫、大丈夫です
違う宗教を信仰していたって全く問題ありません。
各地の宿坊を泊まり歩き、宗派ごとのお経や動作の違いを見ながら「へえー」なんて言ってるマニアックな人もいます(わたしです)。
自分の信じる宗教とは違う宗教に触れることで、異文化への理解を深め、互いを尊重する。いいじゃあ、ありませんか。
6.いつ白馬の王子に出会えるか占ってほしいのですが
A:大丈夫、だと、思います
お坊さんだと、占いは難しいかもしれません。相談くらいにしておきましょう。神職の方だと、占いや風水を学ばれた方も多くいらっしゃるようです。ただ、神職に必修ではないようなので、無理は言わないようにしましょう。
なお、お坊さんや神職の方とお話ししたい場合、前もって宿坊の方に伝えておくとよいかと思います。大抵、快く受け入れてもらえるでしょう。
ただ、役にたつお話が聞けるかは、お坊さんや神職さんの腕によります。
もう基礎知識はバッチリですね!
目的によって多くの選択肢があるので、ご自身に合った宿坊を探してみてください!
ニーズに合った宿坊を提案してほしい、という場合は遠慮なくご連絡いただければと思います。
ライター情報
MBAアントレ坊主
漫画、麻雀、ゲームを愛する一方、絶望的な写真のセンスの無さに苦悶中の、浄土宗某寺副住職。金融機関の本店、シンガポール拠点での勤務、パリ郊外の経営大学院でのMBA取得を経て、ENYSiの創業に参画。