いまさら聞けない!日本人だからこそ心がけたい温泉入浴マナー
2017年7月1日
外国人への啓蒙は増えたけど
外国人向けに温泉の入り方ポスターが増えてきましたが、もしかして日本人の方がマナーを分かってないのでは?
東京オリンピック2020に向けて、そしてその後も多く外国人が日本を訪れる時代になる時代、日本人こそ、マナー良く!かっこよく!入浴しよう。
いまさら聞けない!入浴の心得11カ条
温泉に浸かるのは本当に気持ちのいいことですね。そしてその気持ちのいい空間は、他の方々と共有していることを忘れずに楽しみましょう。
1. 入浴前に、コップ一杯のお水を飲みましょう。
入浴は意外と汗をかくものです。コップ1杯のお水を飲んでおきましょう。新陳代謝をよくするための工夫でもあります。また冷たすぎるお水も身体にはあまりよくありません。常温か少しだけ冷たいお水、白湯で水分補給をしておきましょう。
2. 着替えたら、バスタオルを着衣の上に掛けましょう。
ぐちゃぐちゃに着替えて籠に放り込んでいる方を見受けますが、これは美しくありません。お持ちのバスタオルを一番上にカバーのように掛けると、湯あがり時もさっとタオルで身体を覆うことができますので、この作法をお勧めします。
3. 鎖骨より伸びた髪は、必ずまとめましょう。
共有する湯船に髪の毛が浸かってしまうことは衛生的にマナー違反です。きちんと束ねるか、シャワーキャップ、タオルなどでまとめ髪を作りましょう。
4. 浴室にタオル1本持ち込みましょう。
身体を少し隠したり、身体を洗ったりするためにタオルは活用できますが、湯あがりに身体を拭くために使うのが本目的です。1本は必ず持ち込みましょう。
5. 入浴前のかけ湯は絶対!
入浴マナーの基本の「き」にあたる、かけ湯。共有する湯船をなるべくきれいに保つためのマナーでもありますが、実は自分の為でもあるのです。
いきなり湯船に入ると外気温と湯船温度の差に身体がびっくりしてしまい、悪い時には心筋梗塞を起こしてしまう恐れが。そのため、かけ湯をしてほしいのです。
かけ湯は心臓から遠いところから10杯程度行うと良いでしょう。まず左右の足元へ2杯ずつの4杯、両腕に2杯ずつの4杯、背中とお腹に1杯ずつで2杯となります。腰回りは念入りに。最後に頭からかぶるのもお勧めです。
このかけ湯の時には、その場で座って静々とかけ湯をすることがマナーです。立ったままじゃばじゃばすると、周りに飛び散りますね。周りへの配慮も忘れずに。
6. 湯船に入る時は、そっと静かに。
既に湯船で目を瞑ってゆったりされている方もいらっしゃいます。その湯船が揺れるとすぐに伝わるものです。勢いよく入ることは厳禁、お邪魔しますという気持ちで、心穏やかにそっと入りましょう。
7. 40度の温泉なら5分程度、42度の温泉なら3分程度。
源泉温度の管理上、温泉の温度は様々です。ぬるめの温泉なら少し長居してもいいでしょうが、40度の温泉ならば5分程度、42度と少し高めであれば3分程度で十分温泉効果を身体に取り入れることが出来ます。目安は、汗がじんわり出てくる感覚。じんわり出てきたら無理をせずに、一度湯船から上がりましょう。
8. 浴室で休憩しながらまた温泉。
汗がひいたらまた入浴してみましょう。1、2回程度、このような入り方を繰り返すのが湯治の基本です。
9. あがり湯に真水(シャワー・水道水)でかけ湯はしないこと。
共有の湯船だからと真水で洗い流すと、肌に付着した温泉成分を洗い流すことをしてしまっていますので、できればそのままが温泉効果を高めるには最適です。但し、肌の弱い人や、硫黄・鉄分・強い酸性やアルカリ性に反応してしまう方はさっと真水で洗っても構いません。
10. 浴室から出る前に、持ち込んだタオルで水滴をおさえましょう。
温泉成分を身体に含ませるためにも、そして脱衣所が水滴でびしょびしょにならないためにも、身体についた水分を持ち込んだタオルで全身をささっとおさえることがマナーです。このためにタオルを持ち込むのです。足元もきちんと拭ってから、マットに着地しましょう。びしょびしょのままマットに着地していいのは、おうちだけですよ!
共有のマットを清潔に、脱衣所が滑らないように、足元は拭いてからあがる、が基本です。これが出来ていない日本人が大変多く、外国人の方がきちんと拭いていることがしばしば見受けられます。
11. 髪の毛を乾かした後、洗面所の髪の毛は自分で処理しよう。
髪の毛を乾かした後、洗面所や床に抜けた毛がそのままになっていると不衛生ですし、見た目も美しくありません。自分の髪の毛くらいティッシュでそっと拭ってゴミ箱に捨てましょう。お宿によってはローラークリーナーやふきんが用意されていますので活用しましょう。
さあ、これであなたも湯の名人です。このマナーをさらりとこなして、美しい入浴の姿を啓蒙しましょう。
マナーを実践できる!いますぐ湯治に出かけよう。
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ライター情報
湯治女子 シヅカ
広告代理店を経て、地域創生コンサル会社に勤務。大好きなビールよりも、一人旅と温泉と湯治場を愛する。アラフォーに片足を突っ込んだころに幸せを見つけた元癒し欠乏症患者。保有資格は、温泉入浴指導員、温泉ソムリエ、温泉観光実践士。