都内からバスで行ける!関東近郊の湯治宿5選
2017年7月1日
3連休やプレミアムフライデーを利用して2泊3日の湯治へGO!
湯で治すと書いて「湯治」(とうじ)。身体の疲れを温泉で治し、心を癒してまた、頑張って働こう!そんな気持ちにさせてくれるのが湯治のいいところなのです。そんな心身を癒す旅には、1泊2日もいいけれど少しせわしくないでしょうか?プレミアムフライデーや3連休を利用して、2泊3日のゆったりプチ湯治旅をおススメします。
目次
- 1.<都内から直行バスで4時間>群馬県みなかみ町湯宿温泉「ゆじゅく金田屋」
- 2.<都内からバスで4時間半>群馬県みなかみ町宝川温泉「汪泉閣」
- 3.<都内から直行バスで3時間半>群馬県万座温泉「日進舘」
- 4.<都内から直行バスで3時間半>群馬県四万温泉「積善館」
- 5.<都内からバスで3時間>静岡県冷川温泉「ごぜんの湯」
1.<都内から直行バスで4時間>群馬県みなかみ町湯宿温泉「ゆじゅく金田屋」
温泉地好きで知られる漫画家・随筆家つげ義春氏の旅エッセイ「貧困旅行記」に登場する湯宿温泉。つげ義春氏によると、「人の姿もなく路地は陽も射さず暗くひっそりとしている。すべてが沈滞しているといった雰囲気だ。本当になにもない。」とさんざんな湯宿温泉ですが、実際に訪れてみると、確かに何もない(笑)。
石畳と薬師如来と、薬師如来に見守られた町の方々の為に共同浴場が4つ。そして宿と小さな生活商店、住宅が点在している…。ここは観光的な温泉街ではなく、生活空間の中の温泉、と言えるかもしれません。ひとり旅やじっくり湯で疲れを癒す静かな旅をしたい方には最適の場所ですね。
およそ毎年12月~5月までは、東京新宿バスタから直行バス(関越交通バス「みなかみ温泉号」)が出ており、4時間程度で到着します。電車だと、東京から上毛高原駅まで上越新幹線で66分、上毛高原駅から関越バスで下車する湯宿温泉まで20分の1時間半程度で到着です。
湯宿温泉は、新潟との県境の三国峠の手前にあり、国道17号沿いにこじんまりとした温泉街が広がります。みなかみ18湯温泉郷のひとつで、バスで湯めぐりを楽しむのも良い拠点になります。
その湯宿温泉のお宿のひとつが「ゆじゅく金田屋」。こちらはひとり旅を推奨している宿で、2食付きで気軽に湯治を体験できますよ。温泉は、ナトリウム・カルシウム・硫酸塩泉で、加水なし、加熱なし、循環なし、化学物質なしの掛け流し温泉。
「みなかみ紀行」をしたためた若山牧水が旅の途中、この金田屋に泊まった記述があり、金田屋には牧水が泊まった蔵座敷の2階がそのまま残された、“牧水の間”として談話室となっています。牧水の気持ちで、ここで俳句を講じてみたり読書をしてみたりするのもまた良い時間です。自分を見つめ直す旅、はじめませんか。
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ゆじゅく金田屋
〒379-1409 群馬県利根郡みなかみ町湯宿温泉608
電話: 0278-64-0606
2.<都内からバスで4時間半>群馬県みなかみ町宝川温泉「汪泉閣」
2014年公開の映画『テルマエロマエII』の舞台にもなり、世界最大手の旅行ガイドブック『ロンリープラネット』が選ぶ「日本の温泉トップ10」で1位に選ばれた汪泉閣は、豊富な湯量だからこそできる渓流沿いの源泉掛け流しの大露天風呂「子宝の湯」が醍醐味です。
ここはなんと200畳の広さを誇り、単純温泉源泉掛け流しの無色透明の湯ですが、バスタオル着用・湯浴み着着用OKの混浴となっており、その絶景の露天風呂に日本人・外国人問わず、ゆったりと温泉に浸かっています。女性専用露天風呂「摩耶の湯」(100畳レベル)もありますが、混浴風呂の広さと絶景にあまり躊躇もなく、混浴デビューにいい場所かもしれません。
現在は、旅館としての汪泉閣となってしまいましたが、大正時代から昭和30年代までは湯治場として使われてきたそうです。
汪泉閣へのアクセスは、およそ毎年12月~5月までは、東京新宿バスタから直行バス(関越交通バス「みなかみ温泉号」)が出ており、水上駅まで4時間程度、そこから無料送迎バスで30分の道のりです。電車だと、東京から上毛高原駅まで上越新幹線で66分、上毛高原駅から汪泉閣まで無料送迎バスで45分と2時間弱で到着です。
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宝川温泉「汪泉閣」
〒379-1721 群馬県利根郡みなかみ町藤原1899
電話: 0278-75-2611
3.<都内から直行バスで3時間半>群馬県万座温泉「日進舘」
草津温泉から西へ車で30分、大自然に抱かれた万座温泉が見えてきます。草津温泉と同様、強酸性を誇り、硫黄濃度日本一の乳白濁色のにごり湯が万座温泉の特徴です。万座温泉は海抜1,800mで、緑に囲まれた上信越高原国立公園内の中の高山温泉郷。
こうした高山での湯治体験は、転地効果があがり、心身のリフレッシュに最適だと言われています。賑やかな温泉街・草津に近いのも有り難いですね。
日進舘は、直行バス付宿泊プランがありJR新宿駅からバスで3時間半、電車だと3時間弱で到着します。「人間が本来持っている抵抗力・免疫力を上げる」として湯治を積極的に推奨しています。またお宿には9つの天然温泉があり、館内湯めぐりを楽しむことができます。早朝散歩や館内エンタテイメントも豊富で長期滞在も飽きませんよ。
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万座温泉「日進舘」
〒377-1528 群馬県吾妻郡嬬恋村干俣万座温泉 2401
電話: 0279-97-3131
4.<都内から直行バスで3時間半>群馬県四万温泉「積善館」
四万の病を治す温泉と言われていたここ四万(しま)温泉は、日本で最初の国民保養地のひとつに選ばれ、かつて湯治宿が密集していた温泉街でした。今では旅館・ホテルとなっていますが、積善館では「湯治スタイル」と呼ばれる、湯治場として始まった当初の宿での過ごし方を、現代風にアレンジして現代のお客様にも伝えていきやすい形へと進化させています。
積善館は、現存する日本最古の木造湯宿建築で、ジブリ映画「千と千尋の神隠し」でも描かれた赤い橋や湯屋館内の階段は、この積善館をモチーフにしたと言われています。この赤い橋を渡るとき、映画の千尋さながら、息を止めて歩く宿泊客・観光客も(笑)。
赤い橋の正面が積善館本館となり、今でも湯治客を受け入れています。また、本館の他には山肌に沿って増築された「山荘」は昭和ロマンあふれる空間に、「佳松亭」はよりラグジュアリーな湯宿へと進化しています。歴史・伝統・現代を繋ぎ、湯治宿としての落ち着きやゆとりを感じる、情緒溢れる世界観に、みなさんも魅了されることでしょう。
そんな積善館は、直行バス付宿泊プランがあり、東京八重洲口からバスで3時間半、電車だと3時間弱で到着します。
館内には3つの温泉があり、大正浪漫を感じられる「元禄の湯」、自然と一体になれる「杜の湯」、山荘にある家族風呂「山荘の湯」を巡ることができます。無色透明のナトリウム・カルシウム塩化物硫酸塩温泉は、胃腸に効くとされ、積善館では飲泉も許可されています。また、積善館館主自らが案内してくださる夕方の「館内歴史ツアー」も非常に人気ですので、是非参加してみてくださいね。
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四万温泉「積善館」
〒377-0601 群馬県吾妻郡中之条町大字四万甲4236
電話: 0279-64-2101
5.<都内からバスで3時間>静岡県冷川温泉「ごぜんの湯」
伝統的湯治宿と言っても過言ではないごぜんの湯は、静岡県東伊豆にひっそりとあります。亭主自らが耕す田畑で、自給自足・自家生産・無農薬・無化学肥料・無除草剤食の安全安心な、こころと身体の健康生活をそれとなく提案してくれる縄文式自然農の宿です。鶏小屋やうさぎ小屋もあり、自然の中で育まれる恵みを頂きながら、命の大切さにも気付けるほど。
完全自炊湯治も可能ですが、玄米ごはんや味噌汁のみを用意してくれる半自炊コースや、朝はスープで、夜は玄米雑炊を用意してくれる仙人断食コース等もあり、お宿が自然農で作った無農薬の米・野菜を格安で購入したり、亭主の田畑で野菜を収穫して自炊することも可能です。
近くのスーパーへ車で買い出しに連れ出してくれたりもしますので、ファスティングや本気で食改善を行う方にはぴったりの湯治宿と言えます。もちろん、一般の方向けの1泊2食付きのプランもありますので、プチ本格湯治体験にぴったりです。移築後100年の古民家に食卓がありますので、そちらでゆったりと食事を取ることができます。
温泉は、ナトリウム・カルシウム・硫酸塩泉で、加水なし、加熱なし、循環なし、化学物質なしの掛け流し温泉で、こちらも飲泉が可能です。
ごぜんの湯までは、東京新宿から出ている高速東海バス「伊豆長岡・修善寺温泉ライナー」で修善寺駅まで2時間40分、駅にて路線バスに乗り換えて修善寺駅口~下尾野口駅下車29分で到着します。
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冷川温泉「ごぜんの湯」
〒410-2507 静岡県伊豆市冷川999-2
電話: 0558-83-0281
どちらも湯で治す湯治宿ゆえに、温泉の質は安心安全で信頼できますね。都内からバスに飛び乗れば、すぐに湯治宿へアクセスできちゃうなんて、疲れた身体には夢のよう。バスの中ではゆったりと流れる景色を眺めながら、ゆったり心をリセットしていきましょう。個性あふれる湯治宿をあなたなりに選んで、カラダメンテナンスしてみませんか。
ライター情報
湯治女子 シヅカ
広告代理店を経て、地域創生コンサル会社に勤務。大好きなビールよりも、一人旅と温泉と湯治場を愛する。アラフォーに片足を突っ込んだころに幸せを見つけた元癒し欠乏症患者。保有資格は、温泉入浴指導員、温泉ソムリエ、温泉観光実践士。